タイ総選挙 ②
Sawatdii Kha!
選挙後2週間経ちました。
新軍政派(現政権)VS反軍政派(タクシン派政党)は、数字の上では拮抗状態で、それぞれがともに勝利宣言しました。
が、概ね現政権が継続しそうな様子です。はっきりした数字は公表されず、公式結果は5月9日までに発表されるそうです。
この選挙はタイのこれからを左右する大きな岐路になるのでみんな真剣です。
投票日当日、友人のお母さんは結果がわかるまで心配で心配で、気分が悪くなるぐらい。
反軍政派の筆頭がタクシン派ですが、民主国家を目指している。ということは、政治に関与していないとはいえ、国王を国の頂点とする現状には反対のようなのです。
プミポン前国王からだと思いますが、王様は政治にはノータッチ。しかしながら、ロイヤルファミリーは国の根幹、人々の心の拠り所、誇り、国家の柱みたいなところがあります。それを守っているのが新軍政派。
一方のタクシン派は現国王のお姉さんを党首に担ぎ上げたりという奇策を用い、とうとう兄である国王の不興を買ってしまいました。タクシン氏は、昔授与された勲章も昨日剥奪されました。ロイヤルファミリーは政治に介入しないというスタンスですから、王族を選挙に利用したことが原因です。
そうそう、元首相のタクシン氏は選挙前日に香港で娘の超豪華な結婚披露宴を行いましたが、そこにもお姉さんは招待されていてデカデカと報道されていました。選挙を睨んだ、すごいパフォーマンスですね。
1997年にタイを発端にした世界通貨危機は、日本のバブル崩壊の引き金にもなりましたよね。
その際、タイ通貨バーツの暴落で富を得たタクシンがその後政治に登場、そしてどんどんパワーアップし、古い体質のタイ王国をアメリカのような富の国にしようと目論んだのだ・・・・・
という大人がかなりいます。なので、ロイヤルファミリーがいるこの豊かなタイ国を壊したくない人たちは軍ももちろん、必死で守ろうとしています。
かたや、それを知らない若い世代は、ただ民主主義を掲げ、新しい先進国のような国を目指そう!と息巻いているのだそうです。
この話題はとても熱いです。人々はデモもするぐらいですから。友人も以前バンコクまで行ってデモに参加したよ!と言ってました。
なので、人が多い公共の場であまりこういう話をするのはタブーみたい。議論が発熱して本気でケンカになりそうだから。
タイの大企業は同族会社が多いよう。なのでお金持ち一族は、みんな大金持ちです。
ちなみにタクシン氏は通信会社、石油会社などもっているので国外にいてもお金が次から次へと湧いて出てくる大富豪。
タイは食べ物が豊かで実は資源も豊富。欲しがる外国は多いそうです。当然利権が絡んできます。
ほどほどで満足して自然豊かに暮らすか、どんどん新しいものを手に入れるのが幸せなのか、根本的にはそこなのですが、地球上では、国の問題はそうは簡単にきれいごとでは済まないのでした。
まだ決着はついておらず、何かともめているようですが、友人らの意見では
王様をひっくり返す世の中には絶対ならないよ! そんなことになったら、タイはめちゃくちゃになっちゃう!と言ってます。でも暴れる人あ暴れる。どんな手を使っても。
はっきりするまで、そこが少し心配ではあります。