タイ総選挙
Sawatdii kha !
タイの総選挙、選挙当日まで1週間を切りました。
何度か延期になりましたが、いよいよ24日、次の日曜日が投票日です。
街中では大きなポスターが並び、宣伝カーも走っています。
今の政治は軍主導。数年前にクーデターを起こし、当時のタクシン首相を離職させた軍が政権を握っているとして、日本ではなんとなーくマイナスイメージで伝えられますね。
しかし、、、友人らの意見はちょっと違います。
軍隊はそもそも王様のもの。王様と、その国タイを外敵内敵、から、いろいろな意味で守るという意識がとても高いそうです。ましてや今の国王は軍出身。王様と国に対する忠誠心はとても厚く、硬いのです。
タイはいわゆる『袖の下』が長年横行する社会。小さいことから大きいところまで、融通をきかしてもらうためには、仕方ないようです。また、お金持ちはとっても裕福で、貧しい田舎や民族出身者はいくら能力があってもいい仕事にはつけません。格差社会なのです。
今の政権になってから、政治的に、そういう金でモノをいわせていたようなところも、是正されたり、いろいろなところでうまく民主化されているそうです。
それに対するのがタクシン派。タクシン氏は、地方の貧しい人々を支援するような政策でそのような人たちから支持を得ました。
こう聞くと、いいことじゃないか、と思いますが、そう簡単でもなさそうです。
もともとタクシン元首相は通信事業で巨大な富を得た富豪。一族はとってもお金持ちです。次第に権力と富が集中していきました。その政策がいいかどうかよくわかりませんが、権力が集中した人間はどんどん大きなことを考えるのでしょう。王様を尊敬し、徳を積み拝金主義に走らないというこの国の思想から、少しずれていったのかもしれません。
今は軍が厳しく統制することで、民主化を推し進めていますが、もしまたこれが、お金にモノをいわすような政権になったら、、、
と、心配する人たちもいるのです。
政権を奪回したいタクシン派はあれやこれやの作戦を立てて対抗してきました。何人もの候補者がタクシンとか、インラックとかという名前に改名したり、王女を候補に立てたり、党首にすえようとしたり・・・。
王女の件は王様が反対の声明をだしたり、最高裁で解党命令が出たりで却下sれています。
また、時どきデモが起こったり、暴動が起きたりしてますが、火をつけたり暴れるなんてこと、タイ人はしないよ!と言います。
お金をもらって雇われた人が、暴れて騒いでいる。
どこの国でも、活動家が現地に入り交じり、逸脱した行為をして大きな騒動にしているってことはよく言われていますよね。
選挙の結果次第ではタイの経済状態もどうなるか、、、
それともまた、今回も延期になるのか、またデモが画策されているのか、、、
映画にあるような陰謀渦巻く物語はあながち架空の話ではなさそうです。政治の世界は一般の私たちには深すぎて不透明です。
選挙まで、あと1週間です。